相続人がひとりなら相続対策しなくてもいい?

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相続人がひとりの場合、「ひとりだから、相続対策は何もしなくていいや」
そう考えることがあるかもしれません。

確かに。相続人がひとりなら、財産の分け方で相続人同士、もめることはありません。誰が実家を引き継ぐか、預金をどう分けるか。
その話し合いが必要ないのが相続人がひとりのケース。

ただ、ひとりだからこそ、考えておきたいこともあるのです。
わたしが考えるところをまとめてみました。

目次

財産を探さないといけないのは同じ

・どこの銀行に口座があるのか。
・証券会社との取引はあるのか。
・自宅以外にも土地を持っているのか。

じぶんの財産のことはわかっていても、亡くなったヒトがどれだけ財産を持っていたかはわからないものです。

通帳があれば、取引していた銀行はわかります。
ただ、ネット銀行なら紙の通帳はありません。郵便物も届かず、スマホの中だけで取引が完結していることもあるでしょう。

何もヒントがなければ、相続人が探すしかありません。

相続人がひとりなら、手続きをすすめる負担もひとりに集まります。
だから、時間もかかるでしょう。

相続人が複数人いれば分担してすすめることもできるでしょう。
でも、いませんから。

そうならないように、探す負担を減らすために、生前のうちに財産がどこにあるかをまとめておくことです。

口座のある金融機関、不動産の場所、保険会社、資料の保管場所などなど。
借入れがあれば、それも。

リストにして、どこを見ればわかるかを残して伝えておくことです。

すべてを細かく説明しなくても、手がかりがあるだけで負担感は違います。
まったく何もわからないとなると、負担感も大きいです。

ということで、実は相続人ひとりならではの負担もあります。

相続税が高くなることもある

相続税の計算には、相続人の数が関係します。

たとえば、相続税の基礎控除は、「3,000万円+600万円×法定相続人の数」。

法定相続人が3人なら「3,000万円+600万円×3人」となり4800万円。でも、ひとりなら3,600万円(「3,000万円+600万円×1人」)。
ということで同じ財産額であっても、相続人が少ないと基礎控除も少なくなります。

さらに、相続税は、基礎控除を引いた残りの財産額を法定相続分で分けたところで税率をかけて計算します。
すると、相続人が子ども3人だと基礎控除を引いた残りの財産額×1/3に、それぞれ税率をかけるので、低い税率で計算できることがあります。

いっぽうで、ひとりの場合は基礎控除を引いた残りの金額×1、すると税率が上がることがあるのです。

たとえば、相続税を計算する財産額が1.5億円で、税額控除などがない場合にどのくらい違うか。
相続人が子ども3人なら相続税は3人合計で1,440万円、これが子どもひとりなら相続税は2,860万円。
相続税が倍近く変わります。

これが前述した基礎控除額の違いや税率をかける財産額の違いによる相続税の差額です。
同じ財産額なのになぜ?と思われるかもしれませんが、今のルールではそうなります。

ひとりなら必ず相続税が高くなる、というわけではないです。
ただ、人数によって税額が変わるということは、知っておきたいところです。

では、ひとりだからいいかどうか。
もし、財産の中身が預金や上場株式が多いというならともかく、不動産ばかりだったら?

相続税をすぐに払えるお金がないかもしれません。
何も対策をしてないと、その資金繰りを考えるのは、たったひとりの相続人になります。

そうならないように、生前のうちにどんな財産があるか?
相続税を払えそうか?

といったことも対策として必要になります。
相続人がひとりの場合には、孫を養子にする手もあるといえばありますが。

財産を探さずに済むか、引き継ぐ負担を減らせるか、税金はいくらになりそうか。
相続人がひとりでも、元気なうちに考えておけることはあります。

財産を残す相手はひとりだけ?

相続人がひとりなら、そのひとりに財産を引き継いでもらう。
それでよければ、財産の分け方を考える必要もないでしょう。

ただ、財産を残したい相手が、そのひとりだけとは限りません。
その相続人の家族もいます。

・孫にもお金を残したい。
・お世話になった子どもの妻にも渡したい。

といったこともあるかもしれません。
その相続人にお願いしておけば、希望どおりに渡してもらえるかというと、なんとも言えません。

相続人にも考えがありますから。

じぶんの財産を誰に残したいか。
その希望があるなら、生前のうちに準備しておくことです。

たとえば、生前のうちに財産を贈与でわたす、遺言書をつくって、誰にどの財産を残すかを決めるのも手です。
相続で財産を引き継ぐことは相続人しかできません。

でも、生前の贈与や遺言書をつくるなら、相続人以外に財産を引き継いでもらうことができます。

遺言書というと、相続人同士でもめないためにつくるもの、というイメージがあるかもしれません。
ただ、じぶんの希望を伝えるために、つくることもできます。

ただ、デメリットもあります。その1つは税金の負担。

子どもの妻や相続人でない孫や遺言書で財産を引き継ぐと、相続税は2割増しになります。

また、遺言書で財産を引き継ぐ人が、生前に贈与で財産をもらっていた場合、7年以内に贈与でもらった財産を相続財産に上乗せして、相続税を計算することになります。

そのうえで、相続税は2割増しです。

できれば生前のうちにそこまで考えて、相続税のシミュレーションをしておくのがいいでしょう。
まずは財産がどれだけあるか、相続税がいくらかかるかがわかれば、相続対策も考えやすくなります。

ということで、相続人がひとりの場合の注意点をまとめてみました。
参考になれば、うれしいです。


【編集後記】
昨日はオフ。
午前中にランチの
パンを買いに妻と。

午後は家電量販店へ。
新しいドライヤーを
買おうとグリップや
重さをチェックしに。

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